２００３年春のこと、ふと思いついて巣箱なるものを廃材でこしらえて庭の木にくくり付けてみたが、時期的に遅かったのかそれとも鳥に気に入ってもらえなかったのか、入居者のないまま夏が過ぎ秋がおとずれた。
　晩秋の頃、取り外して開けて見ると中にはなななんとクモやワラジムシがたくさん。さらにゴキブリまで。う〜む、とりあえずこいつらには気に入ってもらえた・・・
　巣箱は解体してそれっきりにするつもりだっが、そんな時グッドタイミングで出会ったのが「バードハウス 野鳥達の楽園」(著 井筒明夫・光文新書)だった。アメリカなど諸外国のバードハウス事情について書かれた本で、今まで考えていた巣箱とは違った遊び心のあるデザインが新鮮だった。営巣に支障がなければ鳥達も奇抜なデザインや色など気にせず使用しているようす。異文化遭遇時精神的動揺症候群におちいり、再び作ってみようという気になった。こんどは巣箱ではなくバードハウスを。
　実際に野鳥が使ってくれなくても、あれこれ考えながら作る行程だけでも楽しかったりする。