ツグミ
新潟でみられる野鳥

ツグミ
Turdus naumanni



(ツグミ科)



 ムクドリとほぼ同じくらいの大きさの鳥で、体型はややスマート。
 白いマユや喉元、翼の茶色などが目立つが、色彩の濃淡や色あいは個体によりかなり違いが見られる。春遅く見られるものには黒っぽい個体が多い気がする。カシラダカやアトリのように羽の摩耗も関係しているのかもしれない。

ツグミ
 鉢植えの唐辛子を食べに連日訪れていたツグミ。
 いくら野鳥が赤い実を好むとはいえ・・・ 
 試しに自分でも一つかじってみたら火が出るほど辛かった( X◇X)。きっと韓国から渡ってきたツグミだろう。て思ったけど、いくらなんでもこんな小さな鳥が唐辛子をぱくぱく食べて平気なわけがない。人間だったら焼死している。
 調べてみたらなんのことはない、鳥類は体質的に唐辛子の辛みの元であるカプサイシンに無反応なのだという。唐辛子は鳥に種を運んでもらえるというわけだ。
 秋が深まる頃に多数渡って来る鳥で、かつては霞網で捕らえられ食料にされていたという。
 県内では早ければ10月前半から姿を見るようになるが、なかなか見かけない年もある。
 渡来したての頃は山の林に潜んでいるものも多いという。たしかに秋の低山を歩いていると大群に遭遇することがある。
 冬期は平野部でよく見ることができる。地上を歩きまわり、クチバシで落葉などを威勢よくはね飛ばしてなにかを食べている。初冬の頃には庭の柿の実を食べにくる常連でもある。
 雪に覆われて柿の実もなくなる頃には無雪地へ移動するらしくあまり見かけなくなるが、4月の半ば過ぎにはまた多数見かけるようになり、5月初旬でもまだ少数を見ることがある。
 ツグミという和名は、鳴かずに口をつぐんでいることからつけられたという説もあるが不明。実際には警戒したときなどに「クゥクゥ」や「クワックワッ』といった声でよく鳴く。また春先の天気の良い日には鼻歌など歌っていることがある。

 
ツグミ2
 黒っぽいツグミ
ハチジョウツグミ
 ハチジョウツグミ
ハーフ
 ハチジョウとの中間型 ?

・日本には亜種ツグミ以外にも亜種ハチジョウツグミ(Turdus naumanni naumanni)が極少数渡って来る。ほとんどの場合単独で行動している。
 亜種ツグミとの違いは、翼の茶色があまりはっきりしないことや、胸や眉斑や尾羽が茶色であることなど。
 胸や脇腹に黒い斑点の混じるのは亜種ツグミとの中間型といわれている。



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