トラツグミ
  2月
新潟でみられる野鳥

トラツグミ
Turdus dauma

虎 鶇

(ツグミ科)



 伝説の妖獣ヌエと混同されて、その名や存在が知られている。実態は、黄白黒の色使いがオシャレなツグミ科の鳥。
 雌雄ほぼ同色でツグミより一回りほど大きい。

 ふだんは山地や低山の林に住んでいる。
 冬には多くが西日本や太平洋側へ移動するようだが、県内の山間部や丘陵帯で越冬するものもいる。人里に下りてくる冬のほうが、一般の人の目にふれる機会は多いのではないかと思う。


 さえずりは「ヒョ〜〜〜 、ヒョ〜〜〜 、・・・ 」という無気味な声、または「ヒーーー  、ヒーーー 、・・・」と金属が擦れるような高音の細い声で鳴く。時々息継ぎをする感じで、ぐぜり※1のような小声が入ることがある。夜に鳴くことが多く、古くは鵺鳥(ヌエドリ)※2と呼ばれていた。
※1 ぐぜり - 鳥の鼻歌、または独り言。
※2 源頼政が退治した化け物は、鳴声がこの鵺鳥の声に似ていたことからヌエと呼ばれるようになったという。

・ゴールデンウィークのある朝、うちの庭で鳴いていたことがあった。
 鳥の声とは思えないこの正体不明の音で一騒動起きたという話を聞いたことがあるが、なるほどそうかもしれないと思う。

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