新潟でみられる野鳥 ルリビタキ Tarsiger cyanurus 瑠璃鶲 (ツグミ科)
亜高山帯の森林で繁殖する鳥で、ビブラートのかかった独特のさえずりで高山に夏を告げる。真冬にはほとんどが太平洋側や西日本など比較的暖かい地域へ渡ってしまうが、晩秋や春先の移動期には県内の低山や平野部の林でも見ることができる。 個人的に、夏山で見かけるときは夏鳥のイメージだが、平野部で見るときは冬だ〜と感じる不思議な存在の鳥。 スズメくらいの大きさで、雄成鳥は上面がルリ色をしている。他のルリ色の鳥(オオルリ、コルリ)との識別ポイントは脇腹の橙(だいだい)色。目先が白く、眉班がかなり目立つものもいる。 雌は上面が緑褐色でジョウビタキの雌と似ているが、ジョウビタキのような翼の白斑はなく尾羽は青色。 雄の若鳥は雌とよく似ているが、脇腹の橙色が雌よりやや鮮やか。上面が完全に瑠璃色になるのに2年くらいかかるらしい。そのため雌と同じような色彩なのにさえずる個体を見かけることがある。 雌 三国岳 10月
夏山を歩いているとむこうから近付いてきて、すぐそばの枝でいつまでもそわそわしていることがある。なわばり内を警戒しているのか、それとも好奇心が強いのか。 また人を見るたびに小さな声で「ゲッ、ゲッ」または「カッ、カッ」と不機嫌そうに鳴く。その鳴き声で存在に気付かされることがよくある。 時々尾羽を小さく振る(瞬間的に開いたり閉じたりしている様にも見える)癖がある。 |