新潟でみられる野鳥 オシドリ Aix galericulata 鴛 鴦 (カモ科)
山あいの水辺で年中見られる中形のカモで、冬期には平野部の湖沼や川にも姿を見せる。
個体数はそれほど多くないが、名前は一般に良く知られている。 雄の繁殖羽は芸術品ともいえる手の込んだ作りなのに、お腹はただ白いだけ。水面に浮いているときは見えないからって手抜きをしたらしい。 ちなみに、こんなに着飾っている雄だが、他の多くのカモ類と同じように夏から秋にかけては雌に似た地味な羽根に衣替えして派手な衣装は惜しげもなく捨ててしまう。この状態をエクリプスという。 エクリプスは雌と似るがクチバシが赤っぽい(雌のクチバシは黒っぽい)ことで見分けがつく。 雌は地味な色彩だが、他のカモ類の雌に比べると気品のあるシックなデザインで、目の周囲とその後ろに延びる白いラインがお洒落。 山あいに棲む鳥だけあって、木の枝にとまって人を見下ろしてたりすることもある。またドングリを食べたり樹洞などに巣を作るという、カモにしては一風変わった習性をもつ(ドングリは他のカモも食べることがあるようだが)。 |