ウグイス科のムシクイ類
は渋い緑色をしたスズメよりやや小さめの鳥で、県内ではおもにメボソムシクイ、エゾムシクイ、センダイムシクイがよく見られる。
いずれも夏鳥で繁殖のため日本に渡って来る。
特徴のない鳥を集めたようなウグイス科の中でもムシクイの仲間は特に似たものぞろいなので、鳴き声や生息環境が識別の第一ポイントになるが、秋の渡りの時期はみんな同じような環境(低山や平地の林)で見られるうえに鳴かないので識別は難しい。
新潟でみられる野鳥
メボソムシクイ
目細虫食
(ウグイス科)
Phylloscopus borealis
7月 北ア 八方尾根
センダイムシクイとよく似ている。
標高の高い山の林に渡来する鳥だが、5月末頃には低山でも渡り途中のさえずりを聞くことができる。
さえずりは「
チョリチョリ チョリチョリ チョリチョリ
」または「
チチョリ チチョリ チチョリ
」などと聞きなしされているように変化があるようだ。雰囲気は似ているが違う。方言だろうか。
さえずりの合間には「
ギッ、ギッ
」という小声が入る。
高い山では9月後半でもさえずりを聞く。
・5月から6月にかけて低山で、まったく違うさえずりをする個体に遭遇することがある。外見はメボソムシクイのようだが、さえずりは「
ジジ、ジジ、ジジ
」「
チチロ、チチロ、チチロ
」「
チョィチ、チョィチ、チョィチ
」といった感じで、なんだこれはというくらい個性的。以前は亜種コメボソムシクイと言われていたようだが正体は不明。
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新潟でみられる野鳥
センダイムシクイ
仙台虫食
(ウグイス科)
Phylloscopus occipitalis
9月 渡りの途中
頭の中央に淡い縦線が一本あるが、上からや正面から見ないと確認はむずかしいため、黙っていられるとメボソムシクイとの識別が難しい。
さえずりには多少変化があるようだが、「
チョチョビィー
」という感じのさえずりをよく聞く。「
焼酎いっ杯グィー
」と聞きなしされるように、最後の「
ビィー
」が特徴的。
低山帯で繁殖する夏鳥で、県内では4月下旬から広葉樹林で見かけるようになる。
秋にはメボソムシクイより早くに南下を始めるという。10月以降に見かけた場合はメソボソムシクイの可能性が高い。
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