モズ雌雄
(左)雌、(右)雄 ともに冬 

新潟でみられる
 野鳥


モ ズ
Lanius bucephalus

百舌、鵙

(モズ科)


モズ雄 夏
 雄 5月
 スズメよりひとまわりほど大きく、太めの体型と細長い尾が特徴。雌雄ともに夏になると体羽の茶色が薄くなる。
 雌雄の違いは目の周りの黒、翼の白斑、それと雌の胸から腹にかけての細かい鱗模様。
 この鱗模様は雄にも微かに見られるが、雌のほうに顕著に見られる。

モズ幼鳥
 幼鳥 6月
 年中見かける鳥だが、夏になると平野部では少なくなる。低山や山地へ移動するものがいるらしい。
 夏の終わり頃になると、木やアンテナなどのてっぺんで「 チュン、チュン、チュン、キィー、キィー、キィキィキィ、キ、キ、キ、キ・・ 」と、けたたましい声でなわばり宣言の「高鳴き」を始める。繁殖期以外は単独で行動しているようだ。

ロープにとまるモズ。スズメを掴んでいる。
 スズメを捕えたモズ♀
 猛禽類のようなクチバシをしていることからも想像できるように戦闘能力はかなり高い。昆虫やカエル、ミミズなどの小動物をおもに食べているが、ときに小鳥や野ネズミなどを襲うこともある。
 気性も荒く、以前庭のカラタチの木に巣を掛けたことがあったが、人が近付くたびに大声で威嚇してきてきた。

 モズの特徴的な行動の一つに「はやにえ」がある。カエルや昆虫などの小動物を、木の枝などに刺したり挟んだりして干物を作る。この謎の行動については諸説あるが、後日見ると無くなっていることがよくあるので、お腹が空いたときに食べているのかもしれない。ただ、カラスがはやにえのカエルをちゃっかり頂いているのを見たことがある。
 はやにえメニュー (画像はクリックで拡大します)
はやにえ トノサマガエルまたはトウキョウダルマガエル はやにえ ミミズ はやにえ アマガエル
はやにえ なんか幼虫 はやにえ ヒバカリ はやにえ ムカデ
はやにえ イナゴ
はやにえは、庭木や果樹の剪定をしているときによく目にする。生乾きのヘビやカエルを目の前に見つけた時はちょっとビックリ (@◇@);/
 上段左から トノサマガエル? 9月、 ミミズ 11月、 アマガエル 12月
 中段左から なんかの幼虫 12月、 ヘビ(ヒバカリ) 10月、 ムカデ 11月
 下段 イナゴ 12月

 春先や秋の穏やか日には他のいろいろな小鳥(ヒバリとかオオヨシキリとかウグイスなど)のさえずりを真似たような鳴き方をしていることがある。変わった鳴声に珍鳥かとキョロキョロ探すとモズなのでガッカリする。
 また電線やアンテナなどに止まって尾羽をグルングルンと回すような動作をよく目にするが、これはただのクセらしい。

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