シジュウカラ科の鳥 は平野部から山地の林で年中見ることができる。秋冬にはよく混合で群れを形成し、エナガやコゲラ、ゴジュウカラ、メジロなど他の科の小鳥が加わっている場合も多い。一度に何種もの鳥が見れるのでありがたいが、あっちを見たりこっちを見たりと観察が慌ただしい。



コガラ
新潟でみられる野鳥

コガラ
Parus montanus

小 雀

(シジュウカラ科)



 スズメよりやや小さめの鳥で、普段は山地の林に住む。
 黒い帽子と顎鬚(あごひげ)が特徴で、ヒガラやシジュウカラに比べるとデザインがシンプル。

 普段は他のカラ類より標高が高めの山に棲む。冬から春にかけて低山や丘陵で見かけることはあっても平野部の林ではほとんど見ることがない。



ヒガラ

新潟でみられる野鳥

ヒガラ
Parus ater

日 雀

(シジュウカラ科)



 低山帯から亜高山帯の林に生息する。真冬には平野部の林で見ることもある。

 シジュウカラをやや小さくしたような鳥で、コガラよりも小柄。
ヒガラ
 腹部は汚い白色
 シジュウカラのような胸から腹部にかけての黒い縦線はなく、頭頂付近に寝ぐせと間違えられそうな短い冠羽がある。また大雨覆と中雨覆の先端が白いので、白い二本線になって見える(体勢によっては肩羽に隠れて中雨覆が見えないこともある)
 シジュウカラよりなんとなく薄汚れた印象を受けるので、羽づくろいが嫌いな鳥なのかと考えてしまう。(余計なお世話)
 幼鳥はシジュウカラの幼鳥と同じく全体に色が淡く、頬は薄く黄色みを帯びる。

 さえずりは早口で、短いフレーズを繰り返す。
 営巣は樹洞などを利用するため、低山帯では人間の掛けた巣箱を利用していることもある。




シジュウカラ
新潟でみられる野鳥

シジュウカラ
Parus major

四十雀

(シジュウカラ科)



 低山から平地の林に棲む鳥で、シジュウカラ科の中では最も目にする機会が多い。
 市街地の公園や庭先にも訪れる。巣箱もよく利用するので、人家付近ではスズメとの争奪戦が起きることもあるが、たいていはスズメが勝つ。


 全長はスズメと同じくらいだがやや小さい印象をうける。実際にシジュウカラのほうが体格は小さめ。
 よく似たヒガラとの識別ポイントは、首の後ろや肩羽の黄緑色。それとお腹の中央にある黒い縦線。この黒い縦線は雌より雄のほうが太い傾向がある。
シジュウカラ幼鳥
 鳴声はヤマガラと雰囲気が似ているが、シジュウカラには時々「ジュクジュクジュク」という声が入る。

 幼鳥は全体に色が淡く、腹の縦線も不明瞭。頬(ほお)や胸が少し黄色みをおびる。

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ヤマガラ
新潟でみられる野鳥

ヤマガラ
Parus varius

山 雀

(シジュウカラ科)



 スズメくらいの大きさで、成鳥は背と腹が鮮やかな茶色。他のカラ類と見間違うことはないと思う。カラ類の中では一番愛きょうのある表情?をしている。
 鳴声はシジュウカラと似ているが、よく聞くパターンが「ツーツーピー」の繰り返し。「ニー ニー ニー」と濁った声で鳴くこともある。
 幼鳥は茶色味がほとんどなく、頭部や胸の黒も淡いので他のカラ類の幼鳥と少し紛らわしいが、その時期はまだ親鳥と一緒に行動していることが多い。

 山地や低山の林に住む鳥で、冬期は平野部の林にも姿を現す。木から木へ移動しながら虫や木の実などを採食している。
 エゴノキの実やヒマワリの種を食べる場合は、その場から少し離れた木に移動して食べ、また採取に戻るという行動を繰り返す。

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