新潟でみられる野鳥 ヒヨドリ Hypsipetes amaurotis 鵯 (ヒヨドリ科) スズメよりふたまわりくらい大きい尾羽が長めの鳥。上面は青みがかった灰色で翼や尾羽は淡い褐色。イガグリ頭をオールバックにしている。
全体的に地味な装いで、唯一目立つのが目の後の赤茶色だが、それが無かったとしても他の鳥と見間違えることはないと思う。
幼鳥は体羽が生えそろうまえから巣を出て飛び回っている。そのみすぼらしい姿を最初見た時は病気なのかと思った。 年中よく見かける鳥で、夏は平野部から低山帯の広葉樹のある所ならどこにでも見ることができる。冬も平野部で普通に見かけるが、南へ移動するものも多いらしく、晩秋や春先にはそれらしい数十羽から百羽ほどの群れをよく見る。 甘い物が好物で、熟した果実を突いたり桜やツバキの花の蜜をよく舐めている。また冬には軒下のナンテンの実を食べにやって来る。白ナンテンと赤ナンテンがあるが、やはり赤い実のほうを先に食べてしまう。
クチバシが細く、おちょぼ口で上品そうにも見えるが、夏には大口を開けてセミをよく捕らえている。それにカン高い声で「ピ〜ヨ、ピ〜ヨ」「ピィ、ピーッ」「キーーッ」と鳴くので集団のときは、なかなかうるさい。春の低山を歩いている時など、他の鳥のさえずりが聞こえないから静かにしてくれないかなぁと思う時がある。
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