キジバト
 ツルマサキの実を食べにきた
新潟でみられる野鳥

キジバト
Streptopelia orientalis

雉 鳩

(ハト科)



 ドバトよりやや小さめのハトで、間近で見ると鱗模様がけっこう綺麗。

 樹木の多い公園や神社、農耕地などで年中見ることができる。ヤマバトとも呼ばれているように、草木の繁る春から秋には丘陵や低山の林でもよく見かけたり鳴き声を聞く。
 鳴声は「デデーポーポーデデーポーポー」と繰り返す。時々「プー」と小さな声で鳴くことがある。なんだ?
 大きな群になることはなく、多くても数羽程度で行動している。家族だろうか。


 民家や庭先の木などに巣を掛けることがよくあるが、これがまた感心するくらい大雑把な作りで、樹上に掛けた巣は放棄するとすぐに崩壊してしまう。今ふうにいえば「環境にやさしい巣作りをする鳥」といったところか。
 繁殖期は春から夏にかけてかなりバラツキがあるようだ。
 また早寝の習慣があるらしく、まだ陽の高いうちから枝葉の茂った木の枝で寝ていることがある。そのわりにはいつも目が赤いけど・・

 狩猟鳥ではあるが、近年ではキジバトを捕獲する人があまりいなくなったことや野鳥保護意識の高まりもあってか、観光地やキャンプ場などでドバトなみに人馴れしたキジバトを見ることもある。
キジバト日光浴
天気の良い日には、翼や尾羽をありったけ広げて虫干しをする。死んだふりではない。




ドバト

新潟でみられる野鳥

ドバト

土 鳩

(ハト科)


 一般に「ハト」と言うとこのドバトを思い浮かべる人が多いのではないかと思う。キジバトよりやや大きめ。
 もとは大陸に棲むカワラバト(Columba livia)を家禽化したもので、放し飼いや、飼い主に見捨てられたものが野生化してしまったらしい。家禽化にともない様々な羽色の変種が作り出された。

ドバト2
 原種に近い色彩
 先祖のカワラバトは乾燥地帯に棲む鳥だったらしく、このドバトもビル街や大きな神社仏閣工場敷地港駅構内都市公園などコンクリートで固められたような比較的乾いた環境を好む。緑に覆われた自然豊かな環境はあまり好きではないようだ。
 巣は建築物の比較的高い所の隙間などに作られることが多いが、これも岩場の崖などで営巣していたカワラバトの習性そのまんま。


 ドバトは一般に野鳥とは認めてもらえず、バードウォッチャーに注目されることはほとんどないが、天敵の存在する自然界で懸命に生きて(人間の与えるエサを食べているものもいるが)自然繁殖もしているので実質的には立派な野鳥といえる。そんなことドバトは気にしてないと思うけど。

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