新潟でみられる野鳥 

ハシビロガモ 嘴広鴨  (カモ科)
Anas clypeata
ハシビロガモ雌雄
(左)雌  (右)雄 目つきが恐い・・ 

 中形のカモで、シャモジのような形のクチバシがとても個性的。予備知識もない人がいきなりこのカモを見つけたら「なにこれ!」て思うだろう。水面の細かいエサを濾し採るには効率が良さそうだ。
 雄は遠くからでも胸の白と脇腹の茶色がよく目立つ。頭部は光線の当たりぐあいで緑色に見えたり青紫に見えたりする。
 雌は他のカモと同様に羽色が地味だが、クチバシの形が独特なのですぐ見分けがつく。
 クチバシと目は雌雄で色が違う。

 北海道では少数が繁殖しているらしいが全国的には冬鳥。
 県内での越冬数はそれほど多くはないが、各地の湖沼で見ることができる。餌付けをしている場所では人に慣れて集まって来ることもあり、比較的観察がしやすい。


 このカモの雄はエクリプスから繁殖羽へ移行する途中に、サブエクリプスという状態があるという。そのため完全な繁殖羽の姿になる時期が他のカモより遅い。1月に入ってもまだ全体が汚い羽色の雄を見かけるのはその関係だろう。

※ エクリプス - カモ類の雄は夏から秋にかけて雌と同じような地味な羽色になる。その状態をいう。クチバシや目の色は変化しない。


鳥の一覧へ 


Field note 目次へ